スポーツ基本法案を国会に提出

   

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5/31:国のスポーツ施策を定めるスポーツ基本法案が、超党派による議員立法として衆院に提出されたとのこと。

 スポーツ基本法案が31日、国会に提出されたことを受け、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は「世界は国家戦略でスポーツの振興、競技力向上に取り組んでいる。今後、トップ選手の強化を国策で取り組んでもらえれば心強く思う」と期待した。

 今国会に提出されたスポーツ基本法案が、スポーツ界にもたらす最大の果実は何か。平たくいえば、必要な「カネ」の法的な裏付けができたことだろう。

 例えば巨額の経費が必要な五輪招致、各競技団体が苦心してひねり出す選手強化費。これまで政府保証の法的根拠はなかったが、「国の責務を法律でうたえば、スポーツ界が財政支援を主張しやすくなる」と法案作成を主導してきた遠藤利明衆院議員(自民)はいう。

 五輪やサッカーW杯では、日本選手の活躍が国民の自尊心をかき立ててきた。その多大な効用に見合った評価を、スポーツ界が受けてきたとは言い難い。文化庁が1千億円超の予算を持つのに対し、スポーツ界に投下される予算は約230億円でしかない。

 法案の作成過程では、スポーツ振興くじ(toto)を財源の一つとし、「国民の理解を深める」とする条文もあった。だが、有識者らから「格調が低くなる」と批判を浴びて削除に。その意味では、付則に“努力目標”として盛り込まれたスポーツ庁の設置が実現して初めて、スポーツ界は実質のある後ろ盾を得ることになる。

 それと引き替えに、スポーツ界は国民の厳しい視線にもさらされる。財政上、税制上の配慮を法律でうたう以上、「国の協力を得ながら(五輪などで)結果を出すことが重要になる」とJOCの竹田恒和会長。大相撲の八百長問題など個々の競技団体の不祥事が、命取りになることも忘れてはならない。

 透明な組織運営、法令の遵守など、法案で規定された社会的責任とスポーツ界はどう向き合うか。「カネは出せ、口は出すな」はもう通じない。