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国体選手資格違反問題:地元は不満と戸惑い…

   

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 日本体育協会(日体協)の第三者委員会が、昨年の国体に出場した県選手35人に参加資格違反があったと認定した17日、県内の競技関係者は不満と戸惑いの声を上げた。厳重注意処分とされた県体育協会の幹部は「悲願の地元国体優勝が厳しくなった」とショックを隠しきれなかった。

 「問題を放置してきた訳ではないが、これまで対応してこなかったことを反省したい」

 この日、東京都の岸記念体育館で記者会見した日体協の泉正文国体委員長は、第三者委員会の答申を受けてこう語った。

 35人は全員が県の強化指定選手。有力選手ほど県外に活動拠点を置くケースが多く、「現住所」や「勤務地」を置く県内での日常生活の実態がほとんどないため、参加資格要件を満たしていないと判断された。

 第三者委員会のこうした結論に対し、県内の陸上競技協会幹部は「不況で企業の運動部が次々と廃部となる中、すべての選手が県内で就職し、県内に住めるわけがない」と憤慨。「山口だけでなく、全都道府県について調査すべきだ」と不満を漏らした。

 県内のある卓球協会幹部は「(昨年の)千葉国体に出場した選手の山口国体出場が危うくなった」と危機感を抱き、「優勝のための補強選手を、またゼロから探すのか」と困惑していた。

 山口県は1963年に開催された前回地元国体で優勝を逃し、合同開催が多い四国勢を除くと全都道府県で唯一総合優勝していない。それだけに県は、今年の山口国体での優勝を「至上命令」とし、2003年度~11年度に「トップアスリート育成事業費」として総額35億円を県体育協会に補助し続けている。

 県体協の竹下隆信専務理事は、有力選手ほど練習環境が整っていない県内で生活するのが難しい実態を挙げ、「山口国体の総合優勝に向け、道のりは一層険しくなった」と漏らした。

 「県の代表として出場するなら、県内に住まなければ公平ではない」。県外出身で、県内で働きながら国体出場を目指すある陸上選手は冷静に受け止めていた。

 同委員会は山口県体育協会を厳重注意処分とし、県別の総合成績から当該選手が獲得した得点を減算するなどの処分案を日体協の国体委員会に答申した。

 これだけ大規模な資格違反が判明するのは異例。35人が所属する日本陸連、日本水連など7競技団体も注意処分とする一方、選手には過失がないとして処分は科さず、個人成績は残すべきだとした。