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「NHKスペシャル|ミラクルボディー 第2回 マイケル・フェルプス 世界最強のスイマー」要旨

   

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2008/3/16にNHKスペシャルで放送された「ミラクルボディー 第2回 マイケル・フェルプス 世界最強のスイマー」の要点をまとめました。
・その他、抜けている点、映像を見て気づいた点、放送の感想などありましたらドンドン「コメント」欄に書き込んでください!
・尚、記事中、茶色で書いたところはオクムラ@SWIMMING VIEWが気づいたところ。

●NHKとの交渉
5ヶ月の交渉。
撮影は1日1時間を3日。
●撮影方法
高性能カメラ4台を使い、水上画像と水中画像を合成することが出来た。
●バンダーカーイ選手とフェルプス選手の差
・バンダーカーイ選手(放送ではバンダーケイ選手と紹介・世界選手権800mリレー金メダル)との比較。
・バンダーカーイ選手は飛び込み後ドルフィンキックを5回。潜水時間 2.9秒
フェルプス選手は10回。5.3秒。
浮き上がりの角度がフェリプス選手の方が急。鋭角に浮き上がっている。
ターン後のドルフィンキック。
潜る深さと時間が全く違う。
バンダーカーイ選手はターン後すぐ、水面近くでけ伸び。キックを売って8m地点で浮き上がり。
フェルプス選手はターン後、体を45度に体を傾け、深く潜る(サイドキックの姿勢で)。深さ1mまで潜る。ドルフィンキックを打ち13mで浮き上がり。
●スタートでもターンでも何故、深く潜るのか?
【防衛大学校 工学博士 伊藤慎一郎氏】
・ターン後深く潜る動作について「今まで見たことがない動作」
・深く長く潜るのは波の抵抗を避けるためと分析。
水中を潜っているとき波はない。浮き上がったと当時に波が生じてしまう。
波の抵抗を受けて泳ぐのと、受けずに泳ぐのとではスピードが1.4倍違う。
体の厚さの2倍に当たる50cmを超えて潜らないと波の抵抗は無くならない。
普通のターンをするバンダーカーイ選手の深さは40cm。抵抗を受けている。
・深く潜ることは浮き上がった後のスピードにも影響する。
深く潜って浮上するため浮力を前方への勢いに代え加速度を付けて泳ぎ始められる。
・世界選手権200m自由形で2位のホーヘンバンド選手より20m長く46m潜っている。
【フェルプス選手】
レースの前はわくわくする。強い競争心を持っているようです。負けるのが大嫌い。
できるだけ長くトップにいたいし、世界最強と呼ばれたい。
●フェルプス選手の体
193cm、90kg。
リーチ2.01cm。身長より8cm長い。
関節がやらかい。
足のサイズは35cm
北島康介選手は27cm。
【ボーマンコーチ】
フェルプス選手は水泳選手にうってつけの体格。
背が高く、長い腕と大きな手足 運動神経も発達
特に肩や肘、膝・足首などの関節の柔らかさ。
●バタフライ
15才で200mバタフライ世界記録樹立。7年間無敵。
・長い腕と柔らかな関節が大きなストロークを生んでいる。
・特に速さの鍵を握っているのがドルフィンキック。
・伊藤氏曰く、足のサイズが5cm違えば推進力は1.2倍違う。
●ドルフィンキック
・腰からではなく胸から大きくうねっている。
・ストロークでも体全体が大きくしなっている。(思ったより胸がずっと深く沈んでいる。そのかわり腰の位置が高い)
・シドニー五輪1500m自由形銅メダリスト、トンプソン選手と比較すると、ヒザの曲がらない方に5cmしなっている。関節の柔らかさゆえ。
・この5cmの差が推進力では10%の差をうむ。
・ドルフィンキックを蹴りおろし、上に戻す動作の時、足の裏が45度を保っており、この引きの動作でも推進力を得ていそう。
【東京工業大学 中島求准教授】
・ドルフィンキックを打ってもほとんど手が上下にぶれない。
・体幹の強靱な筋力が胸から後ろのうねりを吸収している。
【フェルプス選手】
どんな泳ぎでも体の中では足を最も使っている。
足の力を付ければ付けるだけ大きな大会で最大の力を発揮できるようになる。
●ドルフィンキックの練習
・立ちキック:8kgのおもりを付けて立ちキック(ドルフィンキック)(40秒間+レスト10秒)×10回
・水中ジャンプ:8kgのおもりを付けてプールの底を蹴ってドルフィンキックを蹴りながらジャンプ(姿勢はけ伸び)腰まで水上にでる(10回+レスト30秒×10回)
・水中ジャンプは負荷が大きいので3日に一度のみ。
【ボーマンコーチ】
フェルプス選手が圧倒的に強いのは驚くべき持久力を持っているから。
彼のパワーやスピードは持久力をベースにしている。
そんなスイマーはほとんどいない。
ほとんどのスイマーがスピードか持久力のみ。
【佐藤久佳選手】
・佐藤久佳選手、立ちキックに挑戦。25秒でギブアップ。
・10秒も出来ないかと思ったけど、思ったより出来た。
●練習形態
・トレーニングは午前2時間、午後3時間
・休暇、週1日
・食事は1日5回。8000kカロリー。日本成人男性の3倍以上
・1日16,000m
●ストローク
・入水時、全く泡がでない。
・掌に全く力が入っていない。
・トンプソン選手は肘から先が全て同時に水面に接する。
・(入水時)水面に接する面積が大きいほど泡が多くなる。
・フェリプス選手は指先から一点に滑り込ませることで接する面積を小さくしている泡がでない。
・入水後、掌が微妙な動きをする。親指から入水したのち手首が返って小指が下になる瞬間がある。比較に使われたトンプソン選手は平らに入水しそのまま掻き始める(親指が下にいったり小指が下になったりする動作がない。)
【ボーマンコーチ】
・手をたたきつけるのではなく、なめらかに繊細に水に滑り込ませるよう指示している
【佐藤久佳選手】
・空中で真っ直ぐ腕をのばす、ストレートアームプルを採用。(フェルプス選手と全く違う)
・(ストレートアームプルは)手を振り回すことでピッチを上げることができる。
・入水時に掌を斜めに傾け、水面に接する面積を抑えることで泡を減らしている。
・佐藤久佳選手は179cm、190cmオーバーの選手と戦うために取り入れた。
●ストローク改良
・これまではS字ストローク。(スピッツ選手の水中映像画面)
・キャッチ時にアウトスイープしない(外側に掻かない)I字ストロークを目指す。
・(アウトスイープしないことで)より多くの水を後方に押しやることが出来る。
【ボーマンコーチ】
・S字ストロークより一気に掻くため大きな力を水に伝えることが出来る。
・ピッチを落とすことなくI字ストロークを両手で行える事を目指す。