金メダルへのコーチング:平井コーチが振り返る東京五輪と今後 「重しが外れたのは大きい」

2021/9/27:・競泳元日本代表ヘッドコーチのエッセー、が更新され「平井コーチが振り返る東京五輪と今後 「重しが外れたのは大きい」」が掲載されています。

 
競泳委員長、ヘッドコーチの任期が終わり、今考えているのは、これまでの衣を脱ぎ捨てて、リスタートすることです。東京五輪は過去のものとして、もう一度、初心に戻って目の前の選手を一生懸命コーチングしていくことが必要なのでは、と思っています。

 五輪の4年サイクルで見ると選抜した選手を強化する特別な体制は最後の1年間です。東京五輪でいえば2019年秋から20年8月まで。それがコロナ禍で大会が延期になり、強化体制が1年延びました。これは選手、コーチにとって厳しい状況でした。特別な環境がずっと続くと、特別ではなくなってしまうのです。

指導者も同じです。このまま突っ走って3年後のパリ五輪に向かう選択肢もあるかもしれませんが、東京五輪までのやり方で間違いなかった、と言えるコーチは少ないと思います。ホームに戻って、ゼロからコーチングのやり方を見直す時間を持ったほうがいい。家族と過ごしたり自分の趣味を楽しんだり、私生活も大切にする中で、「もう一度、五輪に向けて戦いたい」という気持ちがわき上がってきたら、新しい服を着てチャレンジすればいい。私自身、そう考えています。

 

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