松田丈志を育てた〝名コーチ〟引退「夢は子ども本人がもつもの」45年貫いた教え「スイマーより人として」

2021/ 9/20:2004年アテネ五輪から2016年リオ五輪まで4大会に出場した松田丈志選手を育てた久世由美子コーチの紹介記事が掲載されています。

 
「私は指導中とにかくしゃべるからね。『話すことが特技』と言ってもいいくらい。水をこわがらず泳げるように話術でいきます。子供たちの気分をのせてのせてのせるの。そこに的確なアドバイスさえあれば、みんな泳げるようになるんです」

 
宮崎県で国体が催された1979年。国体関係者や元スイマーら有志が10人ほど集まり、水泳教室を開くことになりました。延岡市立東海中学校(同市無鹿町)の協力を受け、後に「ビニールハウスプール」として知れわたる「東海(とうみ)スイミングクラブ」が誕生します。

 
2017年にクラブが活動を終えるまで、ずっとボランティアで続けた指導。長い活動を後押ししてくれたのは「保護者」でした。競技にうちこむ子供、全面的に子供を応援する保護者、そして指導する自分――。

「この『三位一体』の体制が必要なんです。保護者の皆さんには『サイドコーチにはならないで、私と選手がしている練習をただ応援していてください』と、指導を始めた当初からしきりに言っていました。夢は子供本人がもつもの。まわりはサポートしかできないんです」

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